ストレスがたまってくると、つい「ストレスは体に悪い」と考え、ますます体調を崩してしまう人が多いのではないだろうか?
ストレスを悪者と決めつけてしまう前に、少し科学しておこう。
まず、気になるのはストレスをどうやって測ればいいのかということだ。実は正確に測定する方法はない。心の問題でもあり、現代科学の粋を凝らしても簡単に数値化できないからだ。
原因の方はどうだろう?多くの研究者が原因として重要だと認めているのは、職場では「自分の意思に反することを指示された」「自分だけが疎外された」「プライドを傷付けられた」など。一方、家庭では「家族やペットの死」「家族間のいざこざ」「結婚、離婚」「お金の問題」「育児・子どもの教育」などだ。
これらがどのくらいストレスになるかは、人によって、また、状況によって大きく異なる。ストレスの原因となる出来事も、やはり数字でハ測るのが難しい。
世の中の研究者たちは、さまざまな工夫を凝らして、ストレスが健康に与える影響を調べている。
例えば、米国には2,000人近い人々を対象に、ストレスの原因となりうる日常の諸事について質問し、20年をかけて健康状態を追跡したという調査がある。結果は、ストレスがいくら強くても寿命に影響はないというものだった。
昔から、強いストレスがあると、がんになりやすいともいわれてきた。この点を確かめようと、10万人もの人々を追跡した研究が米国にある。協力したのは看護師たち、対象は乳がん。
この調査でユニークなのはストレスの判定法だ。調査項目を「仕事のきつさ」と「職場の雰囲気」の二面に分けて、ストレスの程度を数字にした。
確かに、仕事は軽くても嫌な上司がいたりすればストレスも大きいに違いない。
「ストレスの程度と乳がんの発生は無関係」ということが分かった。
ストレスとは本来、危険に遭遇した際、とっさに体を動かすための大切な機能だ。ほどほどのストレスは、自立神経を適度に刺激してカロリーを消費するため、肥満解消にもなる。
ストレスに振り回されず、気楽に生きたいものだ。

